牛丼グルメ

立ち食いそば屋ユニークな咽る牛丼に出会いました。

牛丼の種類(牛丼,牛鍋丼,開化丼,焼き牛丼)

牛丼

吉野家の牛丼並盛

牛丼とは、醤油等で甘辛く煮込んだ薄切りの牛肉とタマネギの丼飯のことである。

「牛丼」という名称の名付け親は吉野家創業者の松田栄吉らしい。吉野家が中央区日本橋の魚市場で創業した1899年がいわゆる「牛丼」の誕生年にも当たることになる。

歴史的には「牛めし」という名称のほうが先行していた。松屋が「牛丼」ではなく「牛めし」という名称をメニュー名に採用したのには、こうした歴史的経緯も影響を与えているに違いない。

牛鍋丼

たつやの牛どん(並)

牛鍋丼とは、甘辛く煮込んだ薄切りの牛肉とタマネギだけではなく、煮汁の滲みた豆腐やシラタキなども加えられた丼飯のことである。

「牛鍋丼」という名称は吉野家から引用した。なか卯では「和風牛丼」という名称で販売されているほか、個人経営の牛丼屋では一般的な「牛丼」「牛めし」といった名称で販売されているケースも多い。

牛丼チェーン店の価格競争が激化するなか、個人経営での牛丼業界への参入障壁は高く、既存の個人経営による牛丼屋も体力がないため、継続して営業できている店は僅かだけとなった。

現在でも営業している個人経営の牛丼屋で牛鍋丼が販売されていることが多いのは、豆腐やシラタキ入りの牛鍋丼が、大手牛丼チェーン店では味わえないメニューのため、牛鍋丼嗜好の少数の顧客を取り込むことで売上増加につながったり、豆腐やシラタキが牛肉と比べて低価格なため、原価減少につながったりして、閉店という結果に陥らずにすんだのかもしれない。

開化丼

神戸らんぷ亭の牛ハイカラとじ丼

親子丼は鶏肉とタマネギを玉子でとじた丼、他人丼は鶏肉ではなく牛肉や豚肉とタマネギを玉子でとじた丼だが、開化丼とは他人丼のうち特に牛肉を使った丼のことを指す。

開化丼とは、牛肉の玉子とじ丼のことである。現在、開化丼が販売されているのは、神戸らんぷ亭たつやぐらいかもしれない。

味噌牛丼

味噌牛丼とは、味噌味で煮込んだ薄切りの牛肉とタマネギの丼飯のことである。

牛丼のルーツは牛鍋にあるが、誕生時の牛鍋には煮汁の滲みた豆腐やシラタキは入っておらず、具は牛肉とネギのみで、味つけは味噌だった。

1890年代には誕生していた牛丼屋で提供されていた「牛めし」「かめちゃぼ」はきっと味噌牛丼だったに違いない。

味噌牛丼は、神戸らんぷ亭で2010年7月27日に販売が開始されたが、現在は既に販売終了となっている。

焼き牛丼

東京チカラめしの焼き牛丼(並)

焼き牛丼とは、煮込んだ牛肉ではなく、焼いた牛肉の丼飯のことである。

東京チカラめしが、焼いた牛肉の丼飯を「焼き牛丼」と称して販売を開始した。

牛丼の歴史(牛鍋,かめちゃぶ,牛丼誕生)

牛丼発祥

牛丼は牛鍋に由来する。牛鍋は現在のすき焼きにあたるが、この牛鍋を丼にしたのが牛丼の起源である。

牛鍋屋は1862年に横浜の居酒屋「伊勢熊」が店の半分を牛鍋屋にして開業したのが起源である。

当時の牛鍋には、現在のすきやきとは違って、豆腐や白滝といった具は入っていなかった。(中略)具は牛肉とネギのみ。そして、味つけは肉の臭みを消すために味噌ダレを用いていたのだった。

当時の牛鍋は、煮汁の滲みた豆腐やシラタキは入っておらず、具は牛肉とネギのみで、味つけは味噌だった。

朝日新聞のデータベースで検索してみると、「牛飯」という言葉が1890(明治23)~1900(明治33)年の10年間で5件、ヒットした。

牛丼屋は、牛鍋屋の誕生から30年近くが経過した後の1890年代には遅くとも誕生していたようだ。当時の牛丼は、きっと牛鍋に合わせて、牛肉とネギの味噌煮込みの丼飯だったに違いない。

なお、当時の牛丼は「牛めし」「かめちゃぶ」と呼ばれていた。いわゆる「牛丼」の名付け親は吉野家創業者の松田栄吉らしい。吉野家が中央区日本橋の魚市場で創業した1899年がいわゆる「牛丼」の誕生年にも当たることになる。

牛丼の味つけが、味噌から醤油に変わったのは、関東大震災後に関西風のすき焼きが関東に伝わってからのことのようだ。

かめちゃぶ

かめちゃぼという牛鍋屋があった。かめちゃぼには新橋駅ガード下にも支店があって、それが牛丼専門店だった。なんどき屋、牛めしげんきと店名を変更しつつも、2010年6月26日に閉店した。

「かめちゃぼ」という店名はもちろん「かめちゃぶ」に由来するが、このかめちゃぼの店名の起源が「犬」と「めし」にあるという記事を見つけた。

「かめちゃぼ」の「かめ」とは、実は洋犬の事をさす。つまり外国から入って来た犬、外国人が飼っていた犬の呼び名なのだ。 なぜ、犬が「かめ」なのか、それはつまり、呼び名から来ている。 英語で犬を呼ぶとき何と呼ぶか「カム・オン」である。これを発音すると日本人には「カメン!」と聞こえる。 「カメン!」と呼ぶと犬が来る、そうか、外国では犬のことを「カメ」と呼ぶのか、というわけである。

では「ちゃぼ」とは何だろう? これは正確には「ちゃぶ」といい「めし」のことである。 いわゆる「ちゃぶ台」のちゃぶ、であり、ちゃぶ、という音から転じて「汁かけ飯」の事を指す単語になったと言われている。 「かめちゃぼ」とは「外人が飼っている犬が食うような牛肉を煮た物をかけた汁かけ飯」という意味なのである。

なお、「かめちゃぼ」の「ちゃぼ」には別の見解もあるようだ。

諸説あるが、“ちゃぶ台”の略 もしくは外国人の簡易食堂“チョップハウス”の略だそうだ 要は「ちゃぼ=めし」らしい

かもちゃぶの「かめ」とは外国人の犬を呼ぶときの「Come on!」に由来して「犬」を指し、「ちゃぶ」とはちゃぶ台もしくは外国人の簡易食堂チョップハウスに由来して「めし」を指す。かもちゃぶとは、外国の犬が食べるような牛肉煮の汁かけめしという意味なのである。

牛や

牛やの店舗外観 牛やのメニュー 牛やのサラダ 牛やの煮込み

大切なことなので、冒頭で残念な事実をご報告する。牛やは閉店している。もう牛やで牛丼を食べることはできない。

以下は個人的な問題なのだが、牛やで煮込みとサラダを食べている。それは間違いない。画像が残っているからだ。

なぜ牛丼をしなかったのか?それが問題だ。

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作者:馬場飯